今年でじばやん俱楽部は誕生10周年を迎えました。 開設5年目から、子ども食堂も始め、最終金曜日には「まかないキッチン」という名前でカレーやサラダを提供しています。
毎回、スタッフを含めて、70~80人の参加があります。また、第2土曜日は、「自分たちで作って食べたい」という子どもたちの要望で、20人ぐらいで「チャレンジキッチン」という食堂をしています。もう1回は、第3水曜日に、吉野家さんからの牛丼の提供を受けて、20人ぐらいで「ファストキッチン」という食堂をしています。
10年のじばやん俱楽部の活動で、多くの子ども達に出会いました。最初の頃に出会った子ども達はもう、社会人や高校生になっていますが、今も子ども食堂には参加してくれます。
その中の一人に、「太郎」がいます。彼は、小学校の低学年からのメンバーで、いつもコンビニでお菓子やジュースを買ってきては「お昼ごはんや」と言いながら食べていました。さまざまなトラブルを起こしながらもじばやん俱楽部は彼の居場所となっていきました。そんな中、コロナ禍になったある日、彼から「三日間ご飯を食べていない」という連絡がありました。緊急で我が家で夕食を食べたり、NPOの事務所で簡単な調理をしたりして何とかその時期を乗り超えました。その後、福祉関係のボランティアさんに「Taro`sキッチン」という名前で、中学校の間、毎月2回、献立作成、買い物、調理の指導をしてもらいました。コロナ禍で多くの大人が彼に寄り添いました。この経験が彼の大きな転機となり、高校進学や自分の将来もまわりの大人に相談しながら、自分で決めていくことができるようになりました。
「どんなことがあっても、自分を裏切らない大人がいる。」子どもたちはいつも私たち大人を試しています。これからも、「子どもに信頼される大人」であることを大切にしながら、子どもを真ん中に置いた地域作りを続けていきたいと思います
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