道沿いのさつきが花盛りになると思い出すエピソードがあります。それは小学校1年生の下校見守りをしていた時の事。
小学校からの帰り道ずーっと元気におしゃべりをしながら帰ります、なぞなぞやしりとり、怪獣のことに詳しい子、恐竜の話まるで恐竜博士のよう、テントウムシの好物アブラムシの話、5月末の運動会の練習の話etc.大きな橋を渡ると、歩道に沿って延々とサツキが咲いています。女の子も男の子も花をつんでは蜜を吸っています。「これ吸ってみ!おいしいで」私が一瞬躊躇していると「大丈夫やって、虫がおれへんかちゃんと見たから吸ってみ!」薄いピンクの花を半世紀ぶりに吸ってみました「甘ぁ~い!」こんなに甘いんだと本当に感激していると、「どんな味がした?」と○○君。「お砂糖の味がした」???何ともトンチ
ンカンな私に「ふーん、薄いピンクはいちごの味がするねんで」促されるままに薄いピンク・濃いピンク・白。順番にお味見してみると、言われるとおり「びみょう」に違う気がするから不思議。子どもってすごーい!
花のまわりにはミツバチや蝶々が飛んでいます。シロツメクサをつんでいる子。タンポポの綿毛をいっぱい握りしめている子、足元を見れば、蟻やトカゲがうろちょろ「ぼく、トカゲつかまえられるねんでぇ~」なかなか前に進みません(笑)すると突然誰かが「あっお月さんが光る準備してる!」指差した空を見上げると、晴れ渡った青空に三日月が確かに「ひかるじゅんび」をしていました「ほんまや~お月さんが光る準備してるわ~」子どもの目を通してみるとほんとに40分の帰り道がぐるっと360度、そして足元から高い空の上までワクワク感動で一杯「おばちゃん次は金曜日だからねぇ~、バイバイ」明日はどなたかにお願いし、最後の角っこで別れました。帰りに「はい、あげる」と言っておみやげにたんぽぽをプレゼントされました。
そんな子どもとの出会いがあるかと思えば、女性と子ども支援の場で出会った言葉の通じない外国籍の3歳の子どもに、お買い物に行くために靴を履かせようとしゃがんだとたん片方の靴でおもいっきり顔面をたたかれました。顔を覆って痛そうにしていると、二発目今度は頭を…そういえば父親から妻だけでなく子どもにも手が出ていたと聞いていたことを思い出し心が痛くなりました。 それから3週間4週間公園にお散歩に行ったり保育をしたり毎日丁寧にかかわったある日、ママのお出かけ時に保育に行くと、お留守番だとわかり大泣きしていましたが、横に静かに座っていると膝に乗って来てもたれかかり泣きじゃくり甘えたり、ハグしたりの関係を築けるようになっていました。妹にもすぐに手が出ていたのにキスしたり優しく帽子をかぶせたり…子どもは目の前のおとなを見抜き、おとなのかかわりで、本来の優しさや思いやる気持ちを取り戻してくれることを思い出しました。 日々の少年との面談にも共通点が多いことを感じます。
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